WANG & SÖDERSTRÖM COLLECTION W&Sコレクションができるまで

デジタルとフィジカルな形状が交わる空間にインスピレーションを受けたWang & Söderströmコレクション。展開する彫刻的なオブジェは、お部屋を飾るだけでなく機能性も備え、小さなアートとしてお使いいただけます。有機的な形状は、デザイナーのスタジオで3Dモデルを作成した後に3Dプリンタで出力し、セラミック工場にて磁器やせっ器で成形されました。コレクションには、さまざまな色や質感のキャンドルホルダー、ブックエンド、ドアストップ、花瓶、装飾品が含まれており、空間や環境を選ばずお使いいただけるプロダクトが揃っています。
アニー・ワン(Anny Wang)とティム・ゼーダーシュトレーム(Tim Söderström)のコペンハーゲンのスタジオで、この素晴らしいコレクションがどのように生まれたかをお二人に教えていただきました。

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HAYのWang & Söderströmコレクションをどのように説明しますか?

このコレクションは、私たちのデジタルな制作方法に由来するオブジェからなります。それぞれのオブジェは、デジタルプロセスとフィジカルプロセスの交差を表現しており、フォームはまず3Dプリントによって具現化された後にセラミックで成形されます。まるで植物や動物の一部であるかのように有機的な形状にしながらも、デジタルなルーツに由来する違和感は残してします。オブジェの何がありふれたものにするか奇妙なものにするかは、見る人によって異なります。そして、人々がオブジェに独自の関係を築くことが私たちの願いです。

このプロジェクトにおいて、オブジェの彫刻的な性質と、目的にそった機能を果たす能力を、どのような方法で関係性を持たせましたか?

このコレクションには確かに彫刻的な作品が含まれていますが、オブジェ単体で美的または機能的であるわけではありません。私たちはデザインに対してより実用的な視点を持っており、それが当初から作品の一部となってきました。彫刻的なクオリティを加えることで、オブジェは定義されたものからより広い用途をもったものに変わります。オブジェは環境に依存しますが、一方でオブジェ同士あるいは人間によって変化します。人々が自分なりの方法でこれらのオブジェとつながりを持つ経緯は、興味深いと思います。
「目的」に対して、このオブジェには正しい、正しくないをあらかじめ定めていませんから。とは言うものの、なかには、特定の寸法、形、重さ、または単に名前を使って、花やろうそくを飾ったり、本を支えるように誘導するオブジェもあります。しかし、感情面、機能面、またはその両方において、オブジェが自らの場所を見つけることができるよう、オープンエンドにしておくことが、私たちにとって重要なことです。

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このコレクションは、制作プロセスと製品の観点から、あなたにとって新しい道または異なる道を示していますか?

こういった方法で作品を製品化するのは初めての試みです。私たちは通常、自分たちの彫刻的オブジェを3Dプリントしますが、HAYとのコラボレーションにより、マットあるいは素地から全艶まで、非常に幅広い仕上げを可能とするセラミックという新しい素材でオブジェを作成することができました。

あなたのを制作方法を説明していただけますか?

私たちのプロジェクトは、技術、素材、結果という点で、それぞれ異なりますが、方法は似ています。フィジカルとデジタルを橋渡しするという考え方をもとに、各プロジェクトに取り組んでいます。私たちは、デジタルの利用によって人間性を失わないよう、技術の進歩と根本にある繊細なクオリティをどのように組み合わせることができるかを探求したいと考えています。
フィジカルとデジタルが交差する点で作業するということは、テクノロジーが私たちの生活の一部となっていくなかで、それが私たち人間にとって何を意味するのかを探求し理解するための方法なのです。私たちの主要なツールは3Dソフトであり、すべてのプロジェクトはそこから始まっています。最終的な成果物がフィジカルなオブジェやインスタレーションである場合でも、それは変わりません。

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デジタルと伝統工芸が互いに矛盾してるとは思いません。むしろ、フィジカルとデジタルの統合こそが、素材を新しい方法で理解する機会を与えてくれると信じています。デジタルによって素材と物理法則の研究することができます。正確な測定とシミュレーションを計算すると同時に、「粘土」の感覚で有機的に彫刻できる創造的なツールです。たとえば、HAYのコレクションの一部であるCHAMBER VASEでは、手作業でつくるのが難しい溝をデジタルによる精度と、マットでわずかにテクスチャーのある磁器との相互作用を生みだしたかったのです。

ご自宅でもW&Sコレクションのような彫刻的なオブジェを使用していますか?

はい、家にはたくさんの彫刻的なオブジェがあります。石や貝殻のような自然の形のものから機能的な形のもの、たとえば、フリーマーケットで見つけた、時代遅れになってしまったために機能しなくなった巨大なボルトのようなものもあります。
なかには、友人や芸術家が作った純粋に装飾的なオブジェや彫刻もあります。ほとんどの場合、これらのアイテムは特定の機能を満たしませんが、そのうちの1つが鍵を入れる道具になるといったように、時としてぴったりの用途が見つかることもあります。

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