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フランスのデザイナーは次のように語ります。「どこに置いても、美しく経年変化を楽しむことができる ーーTRAVERSEは雨や太陽を浴びながら、時間とともに空間に溶け込んでいきます」

熱処理されたアッシュ材を採用することで、時とともに美しさが増す丈夫な家具が生まれました。「チーク材やその他の熱帯雨林の木材は屋外での使用に優れた素材ですが、必ずしも環境に配慮した素材とはいえません」とHAYの共同設立者であるロルフ・ヘイは話します。「信じられないかもしれませんが、アッシュ材を使っているんです。通常はもっと明るい色をしていますが、加熱することによって濃い茶色に変わり、耐候性が引き出され、屋外でより長持ちするようになります」

しっかりとした構造と温かみのある表情を兼ね備えたこのコレクション。特にチェアとアームチェアは、ブルレックのシンプルでユニークなデザインを体現し、さまざまなシーンになじみます。「とてもシンプルなチェアですが、エルワンが美しいフォルムをつくりだしました」とヘイは話します。

効率的な生産体制によって実現されたHAYの革新的なデザインアプローチを象徴するTRAVERSE。工夫されたフラットパックのデザインは、数少ない要素で構成されているため、さまざまなインテリアになじみます。「結果的に比較的高価な素材を使用することになったのですが、生産効率を上げることで、手に取りやすい価格に抑えることができています」とヘイは説明します。
ブルレックは、家具を組み立てるという行為に宿る感情的な価値にも着目しています。「TRAVERSEは購入者自身が組み立てることを前提としています。自ら作り、使うことで、その家具との間に情緒的なつながりが生まれるのです」

TRAVERSE（英語で「横断する」の意）というコレクションの名前は、座面を構成するFSC認証を受けた木製スラットが、アルミのフレームを横断するように配置されていることに由来しています。同時に、時の流れ、つまり家具は使い込むほどに成熟し、まるで親しい友人のような存在になるという意味も込められています。バランスの取れた美しさと人間工学に基づくデザインを備えたTRAVERSEのチェア、テーブル、スツール、ベンチのコレクションは、さまざまな屋外空間において、快適さとエレガンスを提供し続けます。

エルワン・ブルレックは、パリを拠点とするフランス出身のデザイナーでありアーティストです。セルジーのEcole nationale superieure des Artsで学んだ後、兄とともにBouroullec Studio を設立しました。世界中で家具、建築、アート作品を手掛ける彼らは、デザイン業界を変革し、マテリアルと用途について新たな視点をもたらしました。エルワンは、アーティストやクリエイターとの多様なコラボレーションにも取り組んでおり、技術的なアプローチを駆使して柔軟で機能的なデザインを生み出しています。HAYではTRAVERSEコレクションを手がけています。