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"KNIT" Interview with Jin Kuramoto "KNIT" コラボレーションの裏話

HAYと日本人デザイナー倉本仁氏とのコラボレーションで生まれた「KNIT」。
今回のコラボレーションのきっかけや、想い。
また制作の裏話について、倉本氏にお伺いさせていただきました。

KNIT 01
KNIT 02

KNITという商品名の由来を教えてください。

このコートハンガーを構成する素材である3本の金属パイプが編み込まれるように重なり、お互いを支え合って構造強度を生み出している点からKNITという名前を与えました。

今回のHAYとのコラボレーションは、どのようにして生まれたのでしょうか?

友人でもあるStefan Diezと上海で飲みに行った時、彼がHAYのイベントで来ていたRolfを紹介してくれたことが始まりだったと思います。(たしか!)その時は一緒にワイワイしただけで、すぐに仕事が始まったわけではありませんが、海外の展示会で何度か会ううちにどんな仕事してんの?今回の新製品(他ブランド)めっちゃ良いね!みたいな感じで仕事的な距離も縮まり、面白いアイデアがあったら見せてと。
当初は椅子をいくつか提案していたんですが、強度不足やコストバランスなど様々な課題もあり、どうしようかねー、なんて言ってる間にいつの間にかコートハンガーをデザインしていました。

KNIT 03
KNIT 04

今回KNIT制作に当たり、何案かプロトタイプがあったようですが、最終のこのデザインになった理由を教えてください。

コートハンガーもいくつかのアイデアを進めていたんですが、コストや製造要件、外観の特徴など、総合的なデザインを評価されてこのKNITをHAYの新しい商品にすることが決まりました。リーダーのRolfを含めたHAYの開発チームは各開発ステップごとに商品を成熟させるのがとても上手で、自分にとっても発見の多いプロジェクトになりました。

デザインプロセスの中で、配送と輸送についても検討されたようですが、どういった内容を検討されたのでしょうか?

HAYというブランドが世界中に大量の商品を送り出すブランドである事に着目し、その可搬性をいかにデザイン要件に取り込むかを検討しました。このKNITコートラックは提案の当初からフラットパックによる組み立て式と回転しながら上方に積み上げていくスタッキング方式での同時大量輸送の両方式に対応しているアイデアでした。HAYの開発チームと検討を進める中で、最終的にはネジ3本で組み上がるフラットパックの方式を採用しました。

KNIT 05
KNIT 06

KNITの1番の特徴はなんでしょうか?

パイプ3本の少ない構成素材を用い、3点で立つことで本体がガタつかずに安定して立ち、またより少ない加工工程で作られた合理的で機能的な製品となっています。またこのアイデアを象徴する編み込まれた形状が彫刻的に表現されている点も重要で、感性と悟性の両面を併せ持つ姿になっていると感じます。

普段商品をデザインする上で、暮らしの中で大切にしていることはありますか?

プロダクトやオブジェクトそのものをデザインしつつ、そのものが置かれた空間が豊かになるかどうか?この点をイメージしながら日々のデザインを行っています。豊かさにもさまざまな種類がありますが、協業するブランドがどのように生活提案を行っているかを学び、理解した上で、そのブランドに相応しい豊かさを表現することがとても大事な事であると思います。

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JIN KURAMOTO

1976年生まれの日本人デザイナー倉本仁は、2008年にJIN KURAMOTO STUDIOを設立し、家具、家電、日用品など幅広い商品をデザインしています。
インスピレーションに満ちたスタジオでは、素材に触れながら試作を重ね、試行錯誤を繰り返すというプロセスが大切にされています。
彼の作品は、Red Dot Design Awardの「Best of the Best」賞や、iF Design Awardなど、数々の国際的な賞を受賞しています。

プロダクト